『既成概念』を壊す力は
つけていた方がいいと思う

商品名 Smith Pro
Size W320×D400×H460
本体 スチールメタル塗装
重量 8kg
メーカー DANESE MILANO
取り扱い店 inter office
参照URL DANESE/http://www.danesemilano.com/
INTER OFFICE/http://www.interoffice.co.jp/
Award The Industrial Design Association (ADI)2008

ワゴンのような?ツール

オフィスのワゴンって収納にキャスターがついてる、っていう感じのパターンが多く、それはそれで効率的でとてもよいのですが、これはそんなワゴンとは趣向を変えたアイテム。ワゴン=収納という観点を覆すある種の効率性を追求したモノのように思います。
まず概観ですがご覧のように、台形状のフォルムでありながらにシンプル・軽量感・コロンとした愛嬌をもった姿、デザインのように感じます。
また使い勝手ですが、写真右手では、下段部分に書籍やファイルを背表紙が見えるスタイルで格納できるスペース、
上段はサブテーブル風にプリンター台として利用できます。
が、写真左手に目を移すと、本体ごとデスクへハンギングしてしまってます。
これってもしやお掃除の際に凄く便利なんじゃ…なにか住宅の生活に近い視点を感じます。
いつも掃除のおばちゃんが来てくれるオフィスには、きっと分かりずらい。でも、休日に掃除をしてみるとあのソファの下が掃除しにくい!!って気持ちきっと一度は経験あるはず。
既成のワゴンスタイルである『沢山入って隠せてナンボ』ではなく、『かわいいボクを料理して』というメッセージが伝わってくる、機動力のあるかわいい奴だと思います。

JONATHAN OLIVARES
ジョナサン・オリバース

1981年ボストン・マサチューセッツ生まれ。ニューヨーク市のニュー・スクール大学の文学および哲学を、ブルックリン・ニューヨークのプラット・インスティチュートで工業デザインを学ぶ。 2005年にプラット・インスティチュートを卒業後、ミュンヘンに渡りコンスタンチン・グルチッチのオフィスに在籍。2006年にボストンへ帰り、自身の設計事務所を設立。

使い手のイメージを喚起

『動かす・積み上げる・引っ掛ける』

上の画像だけでも沢山の可能性を示唆するこの商品、棚でもワゴンでも、住宅でもオフィスでも、書類から生活雑貨まで、使い方次第で万能な活躍を見せてくれる気がします。
そんな観点から、非常に効率的で楽しいツールだと思います。
また、この豊かなパフォーマンスの裏側には、その簡素な構造があります。 元は板状のメタルパーツを切ったり折ったりして作られたベーシックな物体ではありますが、強度を保つ為に一番負荷のかかる部分は3枚のシートが重ねられていたり、テーブルへの接地面にはキズ防止と滑り止めの役割があるポリウレタンを張っていたり、持ち運びやすくする為に取っ手部分が用意されているなど良く考えられて設計された製品です。 さらにテーブルに引っ掛ける部分は7cmあるので天板の厚いテーブルにも装着可能です。

『既成概念』を壊す力はつけていた方がいいと思う

仕事をする上では、伝統・ノウハウを踏まえるメリットの一方で、かたや新しい発想が企業に大きな効果をもたらすことがよくあると思います。かのニュートンもすべては『なぜ』から始まったのは有名な話。今あることに疑問符を打つ、そんなことを感じる”仕組み”がオフィスに点在していたら、みんないろんなことに気付き、それが成果につながる相乗効果がうまれるとしたら、きっとよい相乗効果がうまれるのではないかと思います。いまあるワゴンだけがワゴンじゃない。そんな問いかけを感じるプロダクトのご紹介でした。